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債務整理をするとクレジットカードが使えなくなると不安な方へ

  • 文責:所長 弁護士 佐藤高宏
  • 最終更新日:2025年2月26日

1 債務整理とクレジットカード

「債務整理をすると暫くクレジットカードを作れない」というのは、ご存知の方も多いと思います。

「債務整理をしたらクレジットカードを作ってはいけない」という法律があるわけではありませんが、現実問題、発行してくれる会社はありません。

また、債務整理をすると、今持っているクレジットカードも使えなくなるでしょう。

では、債務整理でクレジットカードが使えなくなるのは何故なのでしょうか?

また、再度使えるようになるのであれば、いつからでしょうか?

ここでは、債務整理をするにあたってクレジットカードについて知っておくべきことを解説します。

2 債務整理後にクレジットカードを作れない理由

債務整理は、借金を減額・または全額免除する制度で、債務者にしてみればとてもありがたい制度です。

その一方で、債権者にしてみれば、結果的に借金を踏み倒されることになります。

カード会社の立場としては、過去に債務整理をした人にクレジットカードを発行するのはリスクが高いということになるため、自主判断で発行をNGとしていることになります。

では、各カード会社は、過去に債務整理した人をどのようにして見分けているのでしょうか。

そこで用いられるのが、「信用情報機関」です。

信用情報機関とは、個人の信用情報を管理している機関で、ローンやクレジットの申し込み・利用履歴を一定期間管理しています。

信用情報機関は3つあり、カード会社や貸金業者は下記のいずれかの組織に加盟しています。

CIC:カード会社、信販会社が加盟

JICC:カード会社、消費者金融が加盟

KSC(全銀協):全国の銀行が加盟

上記のうち、クレジットカード会社が加盟しているのはCICとJICCで、両方加盟している会社も多数存在します。

信用情報にはプラスの情報もマイナスの情報もあり、債務整理をすると信用情報機関に事故情報が登録され、その情報が加盟各社に共有される仕組みとなっています。

このように事故情報が登録されることを、俗に「ブラックリスト入り」と言います。

カード会社は、申込者について信用情報機関に照会すれば、債務整理をしているかどうかすぐに分かるようになっているのです。

3 債務整理後にカードが使えない仕組み

債務整理には主に任意整理、個人再生、自己破産の3つがあり、どの手続きを選んでも、それまで所持していたクレジットカードは使えなくなります。

⑴ 任意整理

任意整理は、債権者との話し合いだけで利息を免除してもらったり、返済期間を延ばしてもらったりする制度です。

裁判所は関わりませんが、信用情報機関には事故情報が登録されます。

任意整理は債権者を選ぶことができるので、カード会社を整理の対象から外して手続きすることもできます。

しかし、任意整理に応じた業者から信用情報機関に事故情報が届けられているので、同じ信用情報機関に加盟している会社に対しては、任意整理したことはバレてしまいます。

また、クレジットカード会社は定期的に途上与信を行っています。

途上与信とは、カード発行後に利用者の返済状況を確認し、限度額の見直しや、遅延・事故情報があれば、利用停止の措置をとるなどすることです。

途上与信は信用情報機関に照会する形で行われるので、カード会社を任意整理の対象から外した場合も、途上与信の結果によって利用停止になってしまう可能性が高いのです。

途上与信が行われるタイミングは各社それぞれで、2~3週間毎に行っていることもあれば、次回カードの更新時に行うということもあります。

よって、カード会社を除いて任意整理をした場合、運が良ければ次の更新時まではカードが使える可能性もあるでしょう。

⑵ 個人再生、自己破産

個人再生と自己破産は、共に裁判所に申し立てを行い、裁判所の審査を経て、条件を満たしていることが確認できれば、個人再生認可(借金の減額)、または自己破産の免責許可決定(借金の免除)を受けることが可能です。

個人再生や自己破産は、債権者を選ぶことができないので、全ての債務が整理対象となります。

個人再生や自己破産をすると、それぞれの手続きに入った段階で信用情報機関に債務整理の情報が記録されます。

仮に債務整理に含まれない未使用のカードがあり、それが使える状態だったとしても、利用することはできなくなります。

また、個人再生と自己破産は、認可されると「官報」にその事実と住所、氏名が掲載されます。

カード会社によっては官報の情報を確認する会社もあり、そこから債務整理の事実が分かることで借り入れができなくなる可能性があります。

4 5~7年後のクレジットカード作成について

債務整理をするとクレジットカードが作れなくなる・使えなくなる、ということはお分かり頂けたと思いますが、これは永久に作れないのでしょうか?

実は、信用情報機関は、一定期間を過ぎると登録が削除されます。

⑴ クレジットカードが作れないのは5年

債務整理をしても、信用情報機関の事故情報が消えればカードを作ることは可能です。

事故情報が消えるまでの期間は信用情報機関によってバラつきがあり、クレジットカードが作れるようになるまでの期間は以下の通りです。

CIC…5年

JICC…5年

KSC(全銀協)…7年

カード会社が加盟しているのはCICとJICCのいずれかですので、クレジットカードの利用に限れば債務整理の事故情報が消えるまでの期間は5年です。

ただし、官報を確認する会社については要注意で、官報の情報が消えるまでには7~10年かかるので、5年経過してもカードが作れないケースもあります。

⑵ 債務整理後にクレジットカードを作る方法

上記の通り、債務整理から5年経つとCICとJICCの事故情報は消えますが、ごく稀に消えていないこともあります。

消えていない状況で申し込むと審査に落ちてしまうので、債務整理から5年経過したら、両方の会社に信用情報の開示請求をしましょう。

5年以上経過しているのに記録が残っている場合は、信用情報機関に調査依頼をしてください。

その結果事実と異なると判明した場合は、信用情報機関が訂正をしてくれます。

情報開示や調査依頼の方法については、各信用情報機関にお問い合わせください。

また、事故情報が消えたからといって、複数の会社に一気に申し込みを行うと審査に落とされる可能性が高くなります。

なぜなら、短い期間に沢山の申し込みをする=お金に困っている人と見なされるからです。

目安としては2社以上申し込むときは、申込期間を半年以上置くことをおすすめします。

なぜなら、申し込みの事実が信用情報機関に残るのは6か月なので、半年経過すれば前の情報はなくなっているからです。

【社内ブラックだと永久に借りられない可能性も】

信用情報機関の事故情報はおよそ5年で消えますが、債務整理の対象とした会社については、その会社内ではその後もずっと記録が残ることがあります。

これはいわゆる社内ブラックと言われる状態で、少なくともその会社では永久にクレジットカードを作ることができない可能性があります。

そのため、新たにクレジットカードを作る場合は、過去に債務整理した会社は外すようにしましょう。

審査では収入、年齢、持ち家、勤務先などの属性を総合的にチェックしますが、カード会社が重視するのは安定収入の有無で、収入状況が不安定だと審査に落ちる可能性が高くなります。

そのため、新たにカードを作る場合には、その前に安定収入のある仕事を見つけることが肝心です。

4 債務整理はまずは弁護士にご相談を

クレジットカードを作れないことは確かに不便ですが、決して「悪い」ことではありません。

クレジットカードを使って浪費してしまうことを防げますし、デビットカードやプリペイドカード・家族カードなどを利用するという手段もあります。

また、永久にカードを作れないというわけではありません。

債務整理をご検討の方で、クレジットカードのことが心配な方は、当法人にご相談ください。

お客様一人一人の事情に合わせて、弁護士がベストの解決策を提案させていただきます。

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