「債務整理」に関するQ&A
債務整理をすると就職に影響するのでしょうか?
1 債務整理によって制限される資格
債務整理と一口に言っても「任意整理」「自己破産」「個人再生」というものがあります
自己破産を選択した場合、債務者の職業や資格によっては就職に影響が出る場合があります。
破産手続きの開始によって、一定の資格を得ることができなくなり、あるいは資格を失うことを資格制限といいます。
従って、資格制限を受けてしまう職業には就職できなくなってしまいます。
自己破産以外の個人再生や任意整理の方法を選択した場合、職業や資格が法律上制限されることはありません。
特に任意整理の場合、裁判所を通さない手続きであり、就職に影響を与えることはほとんどありません。
但し、個人再生の場合、官報に掲載されるため、金融機関や一部の企業では官報をチェックしている企業もありますので、その情報が就職に影響する可能性があります。
2 自己破産を選択した場合の資格制限
それでは自己破産の資格制限について、具体的に見ていきます。
自己破産の手続き開始によって、当然に資格が喪失してしまう類型として、弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士、宅地建物取引士、不動産鑑定士、警備員などがあります。
従って、これらの職業には就職できなくなります。
これに対して、一定の手続きを経て資格が使えなくなる類型もあります。
例えば、生命保険外交員の場合には破産手続き開始後から免責許可が確定するまでの数か月間、法律上「破産者」という扱いになるため、破産手続き開始時点で既にこの資格を持っている場合には、保険会社が保険外交員の登録を取消し等の手続きをとった場合には資格が使えず仕事ができなくなります。
従って、就職にも影響を与えます。
3 資格制限は一生続くのか
自己破産をした場合でも、一生その仕事をする資格が剥奪される訳ではありません。
それでは、この資格制限はいつまで続くのでしょうか。
「復権」と言って、資格制限が続くのはこの「復権」するまでです。
読んで字のごとく、権利を回復することをいいます。
破産法255条には「復権」という制度が用意されており、免責許可を得た場合など一定の要件を満たした場合には、破産によって制限された権利が回復する旨の定めが置かれています。
従って、多くの資格では、復権を得られれば資格が復活しますので、資格を生かした職業に就職することは可能です。
4 資格制限を受ける職業を調べるのは実は困難
自己破産を選択すると資格制限によって一定の職業には就職できなくなってしまいます。
ただこの資格制限は破産法という法律に規定されているのではなく、個々の法律に規定されていますので個々の法律を確認しなければなりません。
これから就職を控えている方で、資格制限を受けるのか、ご心配な方は当法人にご相談ください。
借金について裁判を起こされたのですが、どのように対応すればよいでしょうか? 任意整理は必ず弁護士に依頼する必要があるのですか?